なんと1年前の今日は…
全国知事会が政府対応に不満/東電の賠償額、巨額の見通し/リクルートがビルを売却/デジタル税ふたたび/ノルディックスキー渡部選手、世界で戦う/それでは、ちょうど1年前の今日のニュースをどうぞ。
【お知らせ】2021年10月に始まった「ちょうど1年前の今日のニュース」ですが、2月末日をもって終了いたします。5カ月の間、まことにありがとうございました。
DNP ちょいち編集部
2021年2月27日(土)
ニュース提供:共同通信社
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ワクチン接種、正確な情報を要求 全国知事会、政府へ不満噴出
オンラインで開かれた全国知事会の新型コロナウイルス対策本部の会合=27日午前、東京都千代田区
全国知事会が27日開いたオンライン会合で、新型コロナウイルスワクチン接種に関する情報の遅れや度重なる日程変更など、政府対応への不満が噴出した。接種の体制整備に取り組む自治体の財源不足も判明。知事会は、円滑なワクチン接種に支障が出る懸念があるとして、正確な情報提供や財政支援の強化などを近く国に緊急提言する。
谷本正憲石川県知事は「国から情報が来るたびに接種計画を見直さざるを得ない。日々振り回されており、事態が収束に向かうどころか混乱を招いている」と、政府方針を批判。吉村美栄子山形県知事も「接種スケジュールが度々変更され、大きな混乱を来している」と述べた。
現在、新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種について、政府は1日当たり100万回の実現を目指している。しかし2回目からの接種間隔を何度も見直したことなどが影響し、2月に入ってからの1日当たりの接種回数は最大で75万回程度に。累計人数は2月25日時点で約2100万人で、当初想定していた「2月末時点で3746万人」に届かないことがほぼ確定した。政府は、接種が進んでいる自治体の取り組みを共有するなどしてペースを早めようとしているが、3月から始まる子ども向けワクチン接種の準備もあり、多くの自治体は対応に苦慮している。
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東電、原発賠償額が10兆円超へ 避難の慰謝料、営業損害で
消火活動を待つ東京電力福島第1原子力発電所。(右から)1、2、3、4号機の建屋=2011年3月17日午前9時14分、福島県
福島第1原発事故を起こした東京電力による賠償支払額の累計(除染費用を含む)が、2021年度にも10兆円を超える見通しになったことが27日、分かった。避難に伴う慰謝料や営業損害などに対する支払額は2月19日現在で9兆7028億円に上り、事故から10年が過ぎても増えるのは確実。巨額賠償は地域への影響や原発のコストの大きさを映し出している。
一方、避難者らの集団訴訟が相次ぐなど、これまでの支払い対応が被害の実情に見合っていないとの声も多い。東電が「最後の1人まで賠償貫徹」とする公約を果たす時期は見えないままだ。
2021年6月30日、東京電力は福島第1原発事故の被害者に支払った賠償金の総額が10兆円を超えたと明らかにした。事故から10年を経ても請求件数は増え続けており、2023年の開始を見込む処理水の海洋放出に伴い、さらに膨らむと懸念される。
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リクルート、銀座の本社ビル売却 資産見直しの一環
リクルートGINZA8ビル=27日午後、東京・銀座
リクルートホールディングスが、登記上の本社を置く東京・銀座の「リクルートGINZA8ビル」を不動産大手のヒューリックに売却したことが27日、分かった。売却後もリース契約で入居を続ける。保有資産の効率的な運用や見直しの一環という。
売却は5日付で、金額は公表していない。ビルは地上11階、地下3階建てで、1981年に完成。ガラス張りの外観で知られ、リクルートが08年に本社機能を東京・丸の内に移した後も登記上の本社所在地としてきた。現在はグループ会社が入っている。
広報担当者は「オフィス面積は削減しておらず、売却は感染拡大の影響によるものではない」としている。
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デジタル税、7月国際合意へ前進 米、「骨抜き案」撤回
【ワシントン、ロンドン共同】イエレン米財務長官は26日の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、巨大IT企業に対する「デジタル課税」を巡り、トランプ前政権が求めてきた企業寄りの「骨抜き案」を取り下げた。米国が姿勢を転換して足並みをそろえたことで、7月ごろを目指す国際合意に向け、前進が期待される。
デジタル課税は経済協力開発機構(OECD)を中心に、約140カ国・地域が今年半ばの決着を目指している。会議後に記者会見した議長国イタリアのフランコ経済財務相は7月に開く財務相・中銀総裁会議での交渉妥結に意欲を示した。
その後、2021年10月8日に、経済協力開発機構(OECD)加盟国を含む136カ国・地域は、店舗などの物理的な拠点がなくてもサービス利用者がいれば税収を得られるデジタル課税の導入で最終合意した。2023年の制度開始を目指している。
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渡部暁斗5位、山本涼太11位 世界ノルディック第3日
ノルディックスキー世界選手権第3日は26日、複合男子個人ノーマルヒルが行われ、渡部暁斗(右)は5位だった。山本涼太(左)は11位=ドイツ・オーベルストドルフ
2022年2月15日、北京冬季オリンピックのノルディックスキー複合個人ラージヒルで、渡部暁斗選手が銅メダルを獲得。この競技で日本人初の五輪3大会連続のメダル獲得という快挙を達成した。1位とは0.6秒差、2位とは0.2秒差でのゴール。
さらに2月17日には、渡部暁斗選手、山本涼太選手、渡部善斗選手、永井秀昭選手がノルディックスキー複合男子団体で銅メダルを獲得。1994年リレハンメル大会以来のメダルとなった。
◆この日のコロナはどうだったか
東京都で337人、全国では1214人の新規感染者。国連安保理が、紛争地での新型コロナウイルスのワクチン接種を実現するために、一時停戦を求める決議案を全会一致で採択。

10月から続いてきたこの「ちょうど1年前の今日のニュース」も、とうとう明日で最終回になります。皆さん印象に残った1年前の記事は何でしたか?こうして "1年前" を振り返りながら、現在進行形の出来事を見ると、新しい思いが生まれて来たのではないでしょうか。
コロナを取り巻く状況も刻々と変わっています。ちょうど1年後にはマスクを取って晴れやかな日々を送れるよう祈りつつ、皆さんとお別れをしたいと思います。半年間、ありがとうございました。
( 編集部員 i )